2015年3月の記事一覧

箕面スパーガーデンと箕面観光ホテルの歴史。経営が大阪観光株式会社から大江戸温泉物語株式会社へ変わり、見事に復興!?今後は?

施設の老朽化や日帰り温泉施設の乱立によって、一度は倒産・閉鎖に見舞われたものの、

2013年大江戸温泉物語がスポンサーとして名乗りを上げてから勢いを取り戻しつつある

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの歴史を紐解いてみました。

 

箕面はゆずの産地としても有名なんですね。美味しいのかな?

もみじの天ぷらに次ぐ箕面土産の定番になるかも!?

 

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの大阪観光株式会社時代

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルを経営していた大阪観光株式会社は、

1925年に創業し、箕面の滝道沿いで旅館経営をスタートしました。

 

箕面スパーガーデンのオープンは創業40年後の1965年、

その3年後の1968年には隣接する箕面観光ホテルがオープン。

 

大阪北部・北摂地域における天然温泉つき日帰り入浴施設の草分け的存在として、

ついつい口ずさみたくなる魅力的なCMソングが定番のTVCMの効果も手伝って、

関西圏では高い知名度を誇る一大レジャー施設に成長。

 

敷地内にはスケート場やハードコート9面の硬式テニスコートもあり、

通年稼動のレジャー施設として最盛期には年間100万人の利用者で賑わい、

ピークの1991年には年商31億3000万円を超える安定した収益を確保していました。

 

ところが、2005年頃には経営に暗雲が立ち込め、

高原スケート・高原テニスを閉鎖、リストラにも着手。

(ほぼ同時期の2006年には高原プールをオープンしています)

 

2011年には年商がピーク時のほぼ半分の16億円にまで低下、

開業当初の「本格天然温泉を気軽に」という原点に立ち返るとして、

スパーガーデン2F以上の宴会場やゲームコーナーを閉鎖した上で、

かねて高いという声の多かった昼間の入場料の値下げを敢行。

 

それでも軌道に乗らず、2012年1月に創業時の社長が解任されるも、

7月に再び代表者が交代するなど社内体制もかなり混乱していたようです。

そして10月に民事再生法の適用を申請し、箕面スパーガーデンも一時閉鎖、

大阪観光株式会社は事実上の倒産となりました。

 

大阪観光株式会社が倒産に至った原因は?

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルを経営する大阪観光の倒産の原因は、

レジャー施設の多様化や、スーパー銭湯も含めた日帰り温浴施設の乱立、

施設の老朽化による集客力の低下などたくさんの要因が考えられます。

 

一連のリストラ策などで何とか黒字体質を維持していたものの、

過去の設備投資などでの借入れ負担は非常に重く、海外利用客の

減少なども痛手となり、倒産に至ったようです。

 

箕面スパーガーデンと板倉準三研究所の西澤文隆氏

余談ですが、箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの設計者、

板倉準三研究所の西澤文隆氏についてメモしておきます♪

 

西澤氏は板倉準三研究所の1番目の所員であり、

日本の建築史上、それまで正確に調査されていなかった

神社仏閣の実測調査を行うなど、日本の現代建築に大きな影響を与えた方。

 

また、板倉準三研究所所長である板倉準三氏もすごい方で、

日本全国に板倉氏の手がけた建物が現存しており、その中には、

岡本太郎邸(現・岡本太郎記念館)や、小田急百貨店などもあります。

 

言われて見れば、小田急百貨店の窓の感じと、

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの外観は似ていなくもないかも?

意外とすごい方が設計を担当されているんですね ^^

 

2008年の第二期リニューアルオープン時も、

板倉建築研究所(板倉準三氏が亡くなった後に、西澤氏を代表に

株式会社化された事務所)がリニューアル工事に携わっていたようです。

 

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルのこれから

2013年に大江戸温泉物語がスポンサーになってから、

離れていた客足は戻りつつあるようです。

 

大阪観光時代に利用したことがある方々も、

リニューアル後の箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの様子を

半ば興味本位に、半ば偵察するような気分で遊びに来られるとか。

 

大江戸温泉物語の力添えでこのまま順調に復興するかと思いきや、

今年2015年の2月には大江戸温泉物語がアメリカのベインキャピタルという会社に

買収されるというニュースもあり、今後経営方針がガラリと変わる可能性もあります。

 

箕面スパーガーデン・箕面観光ホテルの今後が気になるところです。

気になる大江戸温泉物語♪